うつ病とは
うつ病とは、気分が著しく落ち込んだ状態が長期間続き、日常生活に支障をきたす精神疾患の一つです。
医学的には「気分障害」に分類され、脳内の神経伝達物質（セロトニン・ノルアドレナリンなど）の働きが乱れることで発症するとされています。
しかし実際には、身体的・心理的・社会的な要因が複雑に絡み合っていることが多く、誰にでも発症する可能性のある病気です。
うつ病の典型的な症状は、「気分が重く、何をしても楽しくない」「以前は好きだったことへの興味がなくなる」といった感情面の変化です。
これに加えて、「眠れない」「食欲がない」「集中できない」「疲れがとれない」といった身体的な不調も見られることが少なくありません。
また、「自分がいなくなった方がいいのでは」といった否定的な思考や、「誰にも理解してもらえない」という孤独感が強くなることもあります。
日本では、およそ15人に1人がうつ病を経験すると言われており、決して特別な人だけがなる病気ではありません。
特に20〜30代の女性にとっては、就職・結婚・出産・キャリア形成など、人生の転機が重なりやすい時期であるため、知らず知らずのうちに心に負担をかけてしまうこともあります。
「うつ病」と聞くと、「甘えているだけでは？」「気の持ちようでは？」と思われがちですが、それは誤解です。
うつ病はれっきとした医療の対象であり、きちんと治療すれば回復が見込める病気です。実際、早期に治療を始めることでスムーズな回復が期待できる一方、無理をして放置してしまうと症状が慢性化し、回復までに長い時間を要することもあります。
うつ病に気づくことができるかどうかは、自分自身の変化に耳を傾けられるかにかかっています。
たとえば、「疲れているのに眠れない」「ミスが増えて自己否定が止まらない」「朝起きるのがつらい」など、日常生活に小さな変化を感じたとき、それは心からのサインかもしれません。
渋谷365メンタルクリニックでは、そうした初期のサインに気づいた方が安心して相談できる環境を整えています。
「この程度で受診していいのだろうか」と悩まなくて大丈夫です。
今、気になっているその気持ちが、回復の入口になるかもしれません。
原因と症状
うつ病の原因はひとつではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合って発症します。
たとえば、仕事のプレッシャー、家庭内の人間関係、経済的な不安、ライフイベント（転職・結婚・出産・離婚など）による環境の変化が、心の負担として蓄積されることで、うつ状態に陥ることがあります。
本人にとっては小さなストレスのつもりでも、重なっていくことで限界を超えてしまうのです。
うつ病の初期症状としてよく見られるのは、「なんとなく元気が出ない」「朝起きるのがつらい」「好きだったことが楽しく感じられない」といった気分の変化です。
これに加えて、「眠れない」「食欲がわかない」「頭痛や腹痛が続く」「集中できない」など、身体の不調として表れるケースも多く見られます。
中には「いつも通りに生活しているのに、なぜか涙が出てしまう」と感じる方もいます。
こうした症状は、一見「ただの疲れ」と思いがちですが、放置してしまうと悪化するリスクがあります。
うつ病は早期発見・早期治療が非常に重要です。
適切なタイミングで治療を開始すれば、回復もスムーズになり、再発の予防にもつながります。
「最近なんとなく調子が悪い」「自分でも原因がわからないけどしんどい」と感じたら、まずは一度、専門機関に相談してみることをおすすめします。
どんな人がなりやすいの？
うつ病は、特別な人がかかる病気ではありません。
真面目で責任感が強く、周囲に迷惑をかけたくないと思っている方ほど、実はリスクが高い傾向があります。
たとえば、頑張り屋で「弱音を吐くのは甘え」と思い込んでいる人、自分のことより他人を優先してしまう人などは、知らず知らずのうちに自分を追い詰めてしまうことがあります。
また、生活の中で大きな変化があった時期――たとえば転職や部署異動、就職・退職、引っ越し、子育ての開始など――は、環境の変化に心が追いつかず、うつ病を発症するきっかけになることがあります。
特に20〜30代は、こうした転機に直面しやすいため、心の状態を見落としやすい時期です。
「私は大丈夫」と思っている方ほど、うつ病のサインを見逃してしまうことがあります。
実際、当院に相談に来られる方の中にも、「まさか自分がうつ病だとは思わなかった」という声は少なくありません。
「毎日がつらいけど、なんとか仕事はできている」と無理を続けているうちに、気づけば動けなくなってしまうケースもあります。
うつ病は性別や年齢に関係なく、誰にでも起こりうる疾患です。
少しでも「今までと違う」「何かがおかしい」と感じたときは、心のサインを無視せず、早めに受診を検討してみてください。
どうしたらいいの？
うつ病にかかっている方の多くが、「自分が悪い」「甘えているだけかもしれない」と感じてしまいます。
しかし、それこそがうつ病の特徴のひとつです。
自責感が強くなり、「人に相談するのは迷惑」「この程度で休んではいけない」と思い込んでしまいがちですが、そうやって我慢を続けることが、状態をさらに悪化させる原因になります。
まずは「無理をしない」「今の自分を責めない」ことを意識してください。
つらいと感じたときに休むことは、甘えではなく適切な対応です。
信頼できる家族や友人に話してみるだけでも、気持ちが少し楽になるかもしれません。
そして最も重要なのは、専門機関への受診です。
渋谷365メンタルクリニックでは、医師が患者さまのお話を丁寧にお聞きし、背景にある生活環境やストレス要因を整理しながら、一人ひとりに合った「回復のためのプログラム」をご提案します。
治療には、休養、薬物療法、認知行動療法、心理カウンセリングなどを組み合わせる場合がありますが、無理に治療を進めることはありません。
患者さまのペースを大切にしています。
「なんとなくつらい」
「心のどこかで助けてほしいと思っている」
そんなときは、どうか自分を守るための一歩を踏み出してみてください。
うつ病で休職できる？
うつ病は、医師が「業務の継続が困難」と判断する代表的な病気のひとつです。
たとえば、朝起きるのがつらく出社が難しい、業務中に集中力が保てない、対人関係に過敏に反応してしまうといった症状がある場合、休職の対象となります。
「休職」という言葉に対して、「キャリアに傷がつくのでは」「職場に迷惑をかけるのでは」と不安を感じる方もいらっしゃると思います。
しかし、心身の状態が整っていないまま働き続けることは、結果として生産性や人間関係を損なうことにつながります。
適切なタイミングでしっかり休養をとることが、結果的に仕事の成功にもつながります。
当院では、患者さまの症状を正確に把握し、必要に応じて医師が診断書を発行します。
また、休職期間中の過ごし方や復職に向けた準備についてもサポートを行っています。
職場や産業医との連携、再発を防ぐ生活習慣の見直しなど、長期的な視点での支援もご提案可能です。
「会社に相談しづらい」「手続きがよくわからない」と不安を感じている方も、安心してご相談ください。
休職は“人生の一時停止”ではなく、“再スタートのための準備期間”と考えていただけたらと思います。
うつ病の休職手続きの流れ
うつ病で休職を検討する際、どうすればよいかわからずに悩んでしまう方も多くいらっしゃいます。
ここでは、一般的な休職の手続きの流れをご紹介します。
1. 医療機関を受診する
まずは心療内科や精神科を受診し、現在の症状や生活の状態を医師に伝えます。必要があれば心理検査なども行われます。
2. 診断書を受け取る
うつ病と診断され、就労が困難と判断された場合、医師が休職のための診断書を作成します。
3. 診断書を職場に提出
人事担当者または上司に診断書を提出し、就業規則に従って休職申請を行います。
4. 傷病手当金などを申請
健康保険の制度により、一定の条件を満たせば「傷病手当金」を受給でき、収入を補うことが可能です。
5. 定期通院と復職準備
休職中も定期的な通院を継続し、医師と相談しながら回復状況を見て、復職のタイミングを検討します。
当院では、こうした流れに沿って、診断書の記載内容や企業との調整、復職に向けた心のリハビリなど、患者さまの不安を減らす支援を行っています。
初めての休職でも、安心して手続きが進められるようにお手伝いいたします。
まとめ
うつ病は、特別な人だけがかかるものではなく、誰にでも起こりうる身近な病気です。
長引く疲労感や気分の落ち込み、何をしても楽しめないといった状態は、単なる気分の波ではなく、心のSOSかもしれません。
とくに20〜30代の女性は、仕事や人間関係、将来への不安など、多くの役割とストレスを抱えています。
「なんとなくつらい」
「やる気が出ない」
――そう感じたときは、自分の変化に気づき、自分の心に優しく向き合うタイミングです。
渋谷365メンタルクリニックでは、初診から丁寧にお話を伺い、一人ひとりの症状や背景に合わせた対応を行っています。
必要に応じて休職や復職支援、薬物療法やカウンセリングもご提案し、無理のないペースでの回復を一緒に目指します。
あなたの「このままでいいのかな」という迷いに、医療の視点から寄り添い、安心できる場を提供します。
まずは、気になるサインを見逃さず、お気軽にご相談ください。
今の一歩が、心を守る大きなきっかけになります。