

特徴
注射恐怖症の人は、注射を受ける前や受けている最中に、心臓がドキドキしたり、冷や汗が出たり、手足がふるえるような感覚になることがあります。
ひどい場合は、気分が悪くなったり、目の前が暗くなって、立っていられなくなることもあります。これは「血管迷走神経反射(けっかんめいそうしんけいはんしゃ)」という体の反応のひとつで、体がびっくりして起こる自然な反応です。
注射そのものがこわいだけでなく、針を見るのがこわい(針恐怖症)人や、血を見たり想像したりすると気持ち悪くなる(血液恐怖症)の人もいます。

どんな人がなりやすいの?

注射がこわいと思うのは、年齢に関係なく、誰にでも起こることです。
とくに、過去に注射で気分が悪くなった経験がある人や、痛みに敏感な人、想像力が豊かな人は、注射に対して強い不安を感じやすいといわれています。
また、「注射がこわい」と言ったときに笑われたり、ガマンを強いられたりした経験があると、そのこと自体が心に残り、さらにこわく感じるようになることもあります。
どうしたらいいの?
注射がこわいと思っているあなたへ。
その気持ちはとても自然なもので、恥ずかしいことではありません。
注射を受ける前にできる工夫としては、たとえば
– 目をそらす
– 手をぎゅっとにぎる
– ゆっくり深呼吸する
などがあります。
また、保健室の先生や病院の人に「注射がこわい」と伝えるだけでも気持ちが軽くなります。
体調が悪くなったことがある人は、前もって伝えておくと、ベッドで受けさせてもらえたり、対応を変えてくれることもあります。

まとめ

注射恐怖症は、体に針を刺されることに強い不安やこわさを感じる心の反応です。
でもそれは、あなたが弱いからではなく、自分の体に敏感で、ちゃんと自分を守ろうとしている証拠です。
「注射がこわい」と感じたときは、がまんしすぎず、そっとまわりの人に伝えてみてください。
あなたの気持ちはきちんと理解されます。
ゆっくりでいいんです。あなたのペースで、少しずつ向き合っていければ大丈夫です。