特徴
過敏性腸症候群(IBS)の特徴は、繰り返すおなかの痛みや不安定な便通です。
たとえば、ある日は下痢、また別の日には便秘、というふうに症状が変わることもあります。
また、「テストの前になるとおなかが痛くなる」「朝の通勤前にトイレに行きたくなる」といったように、緊張や不安で悪化しやすいのも特徴です。
これは、脳と腸が影響しあう「脳腸相関」という仕組みが関係しており、心の状態が腸に影響を与えてしまうのです。

どんな人がなりやすいの?

過敏性腸症候群(IBS)は、まじめで責任感が強く、周囲に気をつかいやすい人に多く見られます。また、ストレスに敏感だったり、感情を内にためこみやすい人もなりやすい傾向があります。
特に思春期は、心と体が大きく変化する時期で、学校生活や人間関係などの悩みも重なりやすいため、症状が出やすくなります。
男性では下痢型が多く、女性では便秘型や混合型が多いとされています。
どうしたらいいの?
過敏性腸症候群(IBS)の症状は、生活を見直すことで少しずつ落ち着いてくることがあります。
まずは、決まった時間に食事をとること、睡眠をしっかりとること、そしてストレスをためすぎないことが大切です。
軽い運動や趣味で気分転換をするのも効果的です。
症状が続いてつらいときは、消化器内科や心療内科の先生に相談しましょう。
薬による治療や、ストレスとうまくつき合う方法を一緒に考えてもらえます。一人でがまんする必要はありません。

まとめ

過敏性腸症候群(IBS)は、心と体のバランスが乱れたときにあらわれやすい、おなかの不調の病気です。
「検査では異常がない」と言われても、症状があるのは決して気のせいではなく、あなたの体が本当に出しているサインです。
うまくつき合っていけば、多くの人が日常生活を取り戻しています。
安心して相談できる人や医療機関に、まずは話してみてください。