特徴
強迫性障害には、次のような特徴があります。
1. 何度も確認しないと気がすまない
鍵を閉めたか、LINEを送った文章に間違いがないか、ガスの元栓を締めたかなどを繰り返し確認します。
2. 特定の手順にこだわる
例えば、「ドアを3回ノックしないと入れない」「机の上の物がきちんと揃っていないと落ち着かない」など、ルールを決めてしまい、それを守らないと不安になることがあります。
3. 完璧を求めすぎる
レポートや宿題を「完璧にしなければならない」と思い、何度も書き直してしまうことがあります。

4. 不安を取り除くために行動を繰り返す
たとえば、「手が汚れているかも」と思い、何度も手を洗う、「先生に怒られるかも」と思い、同じ質問を繰り返してしまうことがあります。
どんな人がなりやすいの?
強迫性障害になりやすい人には、以下のような特徴があります。
責任感が強い人
「ミスをしてはいけない」「ちゃんとやらなければ」と強く思う人は、不安を減らそうとして確認行動を繰り返してしまうことがあります。
完璧主義な人
「100%正しくないと気がすまない」という考えが強いと、何度も同じ作業を繰り返してしまうことがあります。
ストレスを感じやすい人
テストや発表、部活の試合など、プレッシャーがかかる場面で強迫行動が出やすくなります。
強迫性障害は、決して珍しいものではなく、多くの人が悩んでいます。「自分だけ変なのかも」と思わず、まずは理解することが大切です。
どうしたらいいの?
強迫性障害の対処法には、次のような方法があります。
1. 「少しずつやめてみる」練習をする
たとえば、「鍵を1回だけ確認してみる」「間違えても大丈夫、と心の中で唱える」といった小さな練習を続けていくことが大切です。
2. 不安を受け入れる
「不安を完全に消そう」とすると逆に気になってしまいます。「不安を感じても大丈夫」と受け入れることで、次第に気持ちが落ち着いていきます。
3. リラックスする時間を作る
ストレスが強いと、強迫行動が悪化することがあります。音楽を聴いたり、運動をしたり、好きなことをする時間を増やすと気持ちが落ち着きます。
4. 信頼できる人に相談する
家族や先生、友人に「最近、何度も確認してしまう」と話すだけでも、気持ちが楽になることがあります。
5. 専門家に相談する
強迫行動が続く場合は、心療内科やカウンセリングを受けることで、改善のためのアドバイスをもらえます。認知行動療法という方法が効果的で、「確認しなくても大丈夫」と思えるように少しずつ練習していきます。
まとめ
強迫性障害は、「不安を消すために確認行動や特定のルールを繰り返してしまう状態」です。頭では「大丈夫」と分かっていても、心が納得できず、何度も繰り返してしまいます。しかし、これは珍しいことではなく、適切な方法を試せば改善していくことができます。まずは小さなステップから始め、自分を責めずに少しずつ取り組んでいきましょう。一人で抱え込まず、周りの人にも相談しながら、焦らず改善を目指していけば大丈夫です。あなたは一歩ずつ前に進めます。