

特徴
予期不安の特徴は、「いつかまた、つらいことが起きるかもしれない」と思いこんでしまい、先のことを考えて不安がふくらんでいくことです。
たとえば、電車で気分が悪くなった経験があると、「また電車で具合が悪くなったらどうしよう」と心配になって、電車に乗ること自体がこわくなることがあります。
このように、まだ起きていない出来事に対して強い不安を感じるため、行動を避けるようになってしまうこともあります。

どんな人がなりやすいの?

予期不安は、まじめで責任感が強い人、人の目を気にしやすい人に起こりやすい傾向があります。
失敗をしたくない、迷惑をかけたくないという気持ちが強い人ほど、「また同じことが起きたらどうしよう」と考えてしまいやすいのです。
思春期の中学生や高校生は、進学や部活、人間関係の悩みなど、新しいことがたくさんある時期なので、自然と不安を感じやすいタイミングでもあります。
どうしたらいいの?
まず、「こんなことで不安になるなんておかしいのでは」と思わないでください。予期不安は、こころが「備えよう」としてがんばっているサインです。
不安な気持ちは、自分を守るために起きている反応なのです。
つらいときは、保健室の先生やスクールカウンセラー、家族など、信頼できる大人に相談してみてください。
また、必要に応じて、心療内科などで専門家と一緒に対処法を学んだり、薬を使って楽になることもあります。
一人で抱え込まず、助けを借りることは悪いことではありません。

まとめ

予期不安は、「またつらいことが起きるかも」という思いから、行動できなくなってしまうことがあるこころの反応です。
でも、それはあなたが弱いからではありません。
とてもまじめに考えているからこそ、不安が強く出ているのです。
話せる人に気持ちを伝えるだけでも、心は少し軽くなります。
ゆっくりでかまいません。ひとつずつ、自分のペースで進んでいきましょう。あなたはひとりではありません。