

特徴
強迫症の特徴は、「不安な考えが止まらない」ことと、「その不安をしずめるための行動をくり返してしまう」ことです。
不安な考えのことを「強迫観念(きょうはくかんねん)」、くり返す行動を「強迫行為(きょうはくこうい)」といいます。
たとえば、「汚れている気がする」→「何度も手を洗う」というように、不安と行動がセットになっています。
頭では「やらなくても大丈夫」とわかっていても、やめようとするともっと不安になってしまうのです。

どんな人がなりやすいの?

強迫症は、誰でもなる可能性がありますが、特に「まじめで責任感が強い人」や「失敗を避けたいと思う人」に起こりやすいと言われています。
たとえば、勉強や生活で「きちんとやらなきゃ」と思う気持ちが強いと、不安を感じやすくなります。
また、大きなストレスが続いたあとに急に症状が出ることもあります。
「こんなことで不安になるのは自分だけかも」と思ってしまうかもしれませんが、そうではありません。たくさんの人が同じような悩みを抱えています。
どうしたらいいの?
「おかしいとわかっていても、やめられない」「毎日が不安で疲れてしまう」と感じたときは、ひとりで抱え込まず、早めに相談してみてください。
精神科や心療内科では、お薬(抗うつ薬など)を使った治療や、強迫行為を少しずつ減らす練習を行う「認知行動療法(にんちこうどうりょうほう)」という方法があります。
医師やカウンセラー、市区町村の相談窓口など、話せる場所はたくさんあります。
「つらい」と話すことは、回復の第一歩です。

まとめ

強迫症は、頭ではわかっているのに、不安が止まらず、くり返しの行動をしてしまう病気です。「やめなきゃ」と思うほど、つらくなることもあります。
でもそれは、心ががんばりすぎているサインです。
この病気は、きちんと治療することで、少しずつ回復していくことができます。
「こんなことで悩んでいいのかな」と思わず、安心して相談してください。
あなたの苦しさは、大切に向き合うべきものです。ひとりではありません。