

特徴
感情が急に爆発したり、反対に何も感じなくなったりします。
たとえば、ちょっとしたことで怒りや不安が強くなったり、食事や睡眠のリズムが乱れたり、自分の体調や気分をうまく伝えられなかったりすることがあります。
また、自分や他人との関係に不安定さが出て、友達や家族との関わりでトラブルになりやすい傾向もあります。
こうした症状は、心の中で「つらさに耐えるために身につけた反応」が形を変えて続いているのです。

どんな人がなりやすいの?

小さいころに、安心して甘えたり頼れたりする人がいなかった子どもが、なりやすいといわれています。
たとえば、家庭内で怒鳴られたり、無視されたり、暴力を受けたりした経験がある子どもや、頻繁な引っ越しや、親との離別、施設での養育などで「こころが落ち着ける場所」を持てなかった人にも見られます。
このような経験が、心の土台をつくる時期に起こると、その後の成長に大きな影響を与えます。
どうしたらいいの?
発達性トラウマ障害は、自分のせいで起こるものではありません。まずは「そう感じてしまうのは、これまでの経験によるものだ」と気づくことが大切です。
そして、専門のカウンセラーや医師と一緒に、少しずつ心と体のバランスを整えていくことが必要です。
言葉にするのがむずかしい時もあると思いますが、あなたを支えたいと思っている大人は必ずいます。
時間はかかっても、回復する力はあなたの中にあります。

まとめ

発達性トラウマ障害は、子どものころに安心を感じられなかった経験が、心や行動に影響を与える状態です。
しかし、それは「あなたが弱いから」ではなく、過去のつらい出来事による自然な反応です。
もし思い当たることがあれば、一人で抱えずに、信頼できる人に相談してみてください。
ゆっくりでいいので、自分らしさを取り戻していく道を一緒に探していきましょう。