近年、耳にすることが多くなった「発達障害」。
しかし、いまいちピンとこない、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。
発達障害は、見た目では判断がつきづらく、周囲から「変わった人だ」「自分勝手だ」とネガティブな印象を抱かれたり、理解を得られなかったりすることも多いかもしれません。
しかし、適切な支援を受けることで、特性の強みを活かして十分に力を発揮できます。
この記事では、発達障害で見られる特徴や症状、治療法などについて解説します。
発達障害とは
発達障害は、脳の発達や機能的な問題が原因で、日常生活や社会生活に支障が出る状態のことです。 発達障害者支援法第2条によって「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。 発達障害で見られる症状や発達障害の種類について詳しく解説します。発達障害で見られる症状
発達障害で見られる症状には、年齢や環境によってさまざまな特徴があります。 一般的に対人関係の構築や他者とのコミュニケーションが苦手なことが多い傾向にありますが、一方で優れた能力を発揮することがあるのも特徴です。 発達障害の特性が原因で、周囲の人たちから理解されず「変わっている人」や「自分勝手な人」などとネガティブなイメージをもたれることも少なくありません。 そのため、本人はストレスを溜め続け、最終的にうつ病や不安障害などの二次障害につながることもあります。発達障害の種類
発達障害は、主に自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)の大きく3種類に分類されます。 自閉スペクトラム症(ASD)は、ASDは英名「Autism Spectrum Disorder」の略語で、自閉症や広汎性発達障害、アスペルガー症候群などをひとつにまとめた総称です。 注意欠如・多動症(ADHD)は、英名「Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder」の略語で、「不注意」「多動性」「衝動性」を特徴とする発達障害です。 学習障害(LD)は英名「Learning Disabilities」の略語で、学習上の特定の能力に困難が生じます。 そのほか、本人の意志とは関係なく身体の動きや発声を繰り返す「チック症」や、滑らかに話せない発話障害「吃音」も発達障害のひとつです。発達障害の症状
次に、発達障害でみられる症状やサイン・兆候について、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)、学習障害(LD)に分けて詳しく解説します。自閉スペクトラム症(ASD)の症状
自閉スペクトラム症(ASD)では、子供の頃には気づかれず、社会に出てから人間関係が複雑化したり、臨機応変な対応を求められるシーンが増えたりすることにより障害が発覚するケースも目立ちます。自閉スペクトラム症では、以下のような症状が現れます。