

特徴
広場恐怖があると、次のような場所や状況がこわく感じやすくなります。
– 電車やバスなど、途中で降りづらい乗り物
– 映画館や体育館など、出口まで距離がある場所
– 行列や人ごみの中で身動きが取りにくいとき
– エレベーターやトイレのない屋外など、すぐに離れられない場所
– ひとりで出かけるときや外で何かあったときのことを考えたとき
「もし急にトイレに行きたくなったら…」「急に倒れてしまったら…」と、“まだ起きていないこと”を想像して強い不安を感じてしまうのです。

どんな人がなりやすいの?
広場恐怖は、たとえば以下のような不安を経験したことがある人に起こりやすいといわれています。

– 電車の中で気分が悪くなってしまったことがある
– 人前で体調をくずして、恥ずかしい思いをした
– パニック発作を経験して、「また起きたらどうしよう」と考えてしまう
まじめで、まわりに迷惑をかけたくないと思いやすい人ほど、自分に厳しくなり、不安を大きく感じてしまうことがあります。
どうしたらいいの?
まず知っておいてほしいのは、この不安は「性格の弱さ」ではなく、心の緊張が強く出ているサインだということです。
対処方法としては、次のようなことがあります。
– いきなり不安な場所に行くのではなく、安心できる人と一緒に短時間だけ行ってみる
– 「あのときは大丈夫だった」という体験を少しずつ増やす
– 家族や周りの人に気軽に相談してみる
※必要であれば、医師に相談し、心療内科でお薬を使う方法もあります(不安を軽くするためです)
どれもすぐに完ぺきにならなくて大丈夫。
“少しずつ慣れていくこと”が広場恐怖の回復のカギです。

まとめ
広場恐怖は、「もし何かあったらどうしよう…」という気持ちが強くなって、外出や人前がこわくなる心の状態です。

でも、それはあなたの心が「もっと安心したい」と伝えてくれているサインです。
この不安には、対処法があります。時間をかけて取り組めば、少しずつ安心して行動できるようになります。
あなたは一人ではありません。周りに頼れる人はきっといます。
「つらい」と感じたら、誰かに話すことから始めてみてください。大丈夫、あなたのペースで、ゆっくり前に進めばいいのです。