特徴
心身症では、病気の「きっかけ」や「悪化」に心のストレスが関わっています。
たとえば、テストの前にお腹が痛くなる、家庭でつらいことがあると頭痛が続く、などがその一例です。
具体的には、胃潰瘍(いかいよう)や過敏性腸症候群、アトピー性皮膚炎、顎関節症、高血圧などが心身症として知られています。
どの病気も、実際に体の中で炎症や機能異常が起こっており、決して思い込みではありません。治療には、心と体の両方への理解が必要です。
どんな人がなりやすいの?
心身症は、ストレスを自分の中にため込みやすい人がなりやすいとされています。
たとえば、まじめでがんばりすぎる人、人の気持ちを大事にしすぎて自分のつらさを言えない人などです。
また、学校や仕事、家庭でのプレッシャーが強いと、知らないうちに心に負担がかかり、それが体にあらわれることもあります。
思春期は体も心も大きく変化する時期なので、中学生や高校生にも起こることがあります。
どうしたらいいの?
まずは、「体の不調=心からのサインかもしれない」と気づくことが大切です。
病院では、内科や心療内科、小児科で相談できます。心と体を両方から見てもらえる医師に相談することで、適切な対応が受けられます。
学校では、保健室の先生やスクールカウンセラーにも相談できます。
無理にがんばらず、自分のペースを大事にして、休むことも治療のひとつです。
心の中のことを誰かに話すことが、症状をやわらげる大きな助けになります。
まとめ
心身症は、体の病気に見えて、実は心のストレスが深く関係している病気です。
病院の検査で異常が見つからなくても、実際には体の中で変化が起きています。
体と心は切り離せないものなので、「体の調子が悪いのは心の疲れかもしれない」と考えることも大切です。
一人で悩まず、周囲の大人や専門家に相談してください。体の不調が続くときは、心の声に耳を傾けてあげましょう。