特徴
洗浄強迫の人は、たとえば給食の前に何度も手を洗ってしまったり、友だちと同じペンを使うのを極端にいやがったりすることがあります。
手を洗いすぎて赤くなったり、ヒリヒリしたりすることもあります。
また、自分の「汚れ」がほかの人にうつるのが怖くて、ドアノブを使えなかったり、友だちに近づけなかったりすることもあります。
頭では「そんなに気にしなくていい」と思っていても、不安が強くて止められないのがつらいところです。
どんな人がなりやすいの?
この症状は、きれい好きで、まじめな性格の人に多いと言われています。
「ちゃんとしなきゃ」「ばい菌で誰かが困ったら大変」といった気持ちが強い人ほど、洗いすぎてしまうことがあります。女性に多い傾向がありますが、男の子でもなります。
また、以前に体調をくずした経験や、「汚い」と言われて傷ついた経験があると、それがきっかけで不安が強くなってしまうこともあります。
どうしたらいいの?
「気にしすぎだよ」「そんなに洗わなくていいよ」と言われても、不安はなかなか止まらないものです。
そんなときは、保健室の先生やカウンセラー、家族など、信頼できる人に話してみましょう。
洗浄強迫は、「治療でよくなっていける心の病気」です。病院では、少しずつ不安に向き合う練習(認知行動療法)や、不安をやわらげる薬を使うこともあります。
焦らなくて大丈夫です。「ちょっとずつ慣れていく」ことで、少しずつできることが増えていきます。
まとめ
洗浄強迫(アライグマ症候群)は、「ばい菌や汚れがこわい」という気持ちが強くなりすぎて、手や体、物を洗わずにいられなくなる症状です。
あなたが悪いわけでも、がんばりが足りないわけでもありません。それだけ人のことや清潔を気にかけられる、やさしい気持ちを持っている証拠でもあります。
もし「つらいな」と思ったら、どうかその気持ちを誰かに話してみてください。
あなたの気持ちは、ちゃんと理解されるものです。ひとりで悩まなくて大丈夫ですよ。