相談者が、自分自身で解決策を見つけ出せるようになることを目的として、傾聴や共感的受容などの技法を用いて、考えや気持ちの整理をサポートしていく対話的アプローチ全般をさします。相談者は、悩みや困りごと、それに関する気持ちを言語化し、聴いてもらうことで、自己理解を深め、問題対処能力の向上が見込めますが、相談者の希望や状況によっては、下記のようなアプローチ方法を取り入れる場合もあります。
人によって考え方には「くせ」があり、その「くせ」が偏りすぎていると、ストレスや感情のコントロールが上手くできなくなったり、行動の妨げになったりすることがあります。考え方の「くせ」には、例えば、完璧にやるかやらないかの「白黒思考」、こうすべきだ、ああすべきでなかったなどの「べき思考」、全て同じ結果になると思い込んでしまう「極端な一般化」などがあります。
認知行動療法は、このような「考え方のくせ」について、それが状況に適しているのか、もっと適応的な考え方はないのかを見直し、実際に行動にうつしてみるといった反復練習によって、問題解決をはかるアプローチ方法です。認知再構成法やコラム法など様々な技法があります。
今、気付けている心の部分を「意識」というのに対して、意識化しにくい、より深層の心の部分を「無意識」といいます。「親の価値観」や「良い子へのこだわり」などのような、無意識にある感情や欲求が、その人の意識に影響を及ぼしているという前提にたって、悩みや問題、症状が、相談者にとってどんな意味を持つのか、なぜ、今このタイミングなのかを理解していくことで、自己理解を深め現実適応への道を探るアプローチ方法です。無意識を知る方法に、自由連想法や夢分析などがあります。
カウンセリング(心理療法)を受けたくても、思いを言葉にすることや、対話に苦手意識がある方もいます。そのような場合、さまざまな素材を自由に組み合わせて「コラージュ」を作ることを通して、自分の思いや考えを整理するアプローチがコラージュ療法です。絵画療法の一種ですが、素材を用いるので、ゼロから描く絵画よりも取り組みやすいのが特徴です。また、作品を作ることで達成感を得ることができ、まとまりやバランス感が生まれることから、作品づくり自体が治療になっているのも特徴です。どんな思いを込めたのか、どういう情景なのかを話すことができるようなってくると、より頭の中が整理されてくるので、対話をしながらの作品作りも可能になってきます。
子供の不登校や分離不安、チック症状、発達への不安など、子供のことで悩んでいる親御さんはたくさんいます。大切なことは、ありのままのお子様を理解して、現実的なサポートをしていくことです。理想や常識にとらわれていては、どんな支援も空回りします。
ご家庭の数だけ、親子の数だけ関わり方があるといっても過言ではありません。お子様をありのままに理解し、親子がともに成長していくための関わり方を一緒に考えるのが、子育て支援カウンセリングです。お子様自身が主体的に相談したいと思えるようになった時は、年齢に見合った相談機関のご紹介も可能です。
また、子供への声のかけ方に悩んでいたり、親子の会話がいつも険悪になってしまったりする方には、下記のコミュニケーション・プログラムもご用意しております。親御さん自身のコミュニケーションスタイルや、家庭内の会話の「負のパターン」の修正をお手伝いします。
コミュニケーション・スキルの獲得は、育った環境や出会ってきた人物によって大きく左右されます。正しく学んでいないのに、練習していないのに、自己表現がうまくいかないことで、また、そのことで対人関係もうまくいかないと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そのような方に、コミュニケーション力をアップして、人間関係を改善していく技法(アサーション)をご紹介します。対象は、自己表現や対人関係の改善だけでなく、スキルアップやトラブル予防など幅広く、テキストにそって学習します。集団研修が苦手で個人で受けたい方や、自分のペースでトレーニングを進めたい方は、ぜひご活用ください。
カウンセリング 25分 | 約4,500円前後 (予約料3,000円+診療代) |
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カウンセリング 50分 | 約7,500円前後 (予約料6,000円+診察代) |
診療代は健康保険証の負担割合に応じた金額をお支払いいただきます。自費診療の場合は別途料金がかかります。
カウンセリングがどういうものか知りたい方や、心理士との相性が気になる方もいらっしゃるので、初回は25分面接をおすすめします。 二回目以降から、ご希望に応じて、50分面接のご予約もご活用ください。
当院のカウンセリング・知能検査(WAIS-Ⅳ)は、医師からの指示のもと、必要な患者様に対して行われるものとなっております。
受診後、当日予約可能な枠がある場合は、その日にお受けすることもできます。
当院では、治療のマネジメントを行う主治医と、カウンセリング(知能検査)を行う心理士とが連携することで、偏りのないサポートを心がけております。そのため、カウンセリングのみをご希望の場合であっても、必ず医師の診察もあわせてご予約をお取りいただいております。
お悩みや病状によって、カウンセリング(知能検査)が効果的ではないと主治医が判断した場合は、カウンセリングの実施を延期したり休止したりする場合があります。
カウンセリングでお話しされた内容は、治療連携に必要な範囲での主治医との共有を除き、第三者に漏洩することはありません。
安心してご相談ください。